あらゆるビジネスシーンでRevComm製品を。CTOが求める企業成長に必要な人材とは。

テクノロジー部門 CTO

平村健勝

前職はアクセンチュアに7年間在籍し、創業メンバーとして2018年にRevCommに入社。CTOとして、RevCommに在籍する約100名のエンジニアを統括する立場として活躍。

―― 前回のインタビューからRevCommの変化はありますか?

前回のインタビューは2019年。そのころは社員数が30名ほどで、エンジニアも7名体制でした。現在は、社員数が243名(2023年10月現在)、エンジニアは100名を超えるまで増えて大きな組織に成長しました。


私のこれまでの経歴やRevCommへ入社した理由などは前回のインタビューをご覧ください(参考:大手外資系ITコンサルティングファーム出身のトップエンジニアが、新規事業起ち上げを経て創業パートナーとしてRevCommにジョインした理由)。現在も、常に新しいことに挑戦し、世界中のビジネスや生活を便利にしたいという気持ちは変わらず、日々プロダクトのアップデートや新プロダクトの企画構想、開発に携わっています。


組織としては、当時はアーリーステージでメンバーも限られており、ルールやビジネスプロセスが十分でなかったので、Try & Errorを繰り返しながら整備を進めていました。現在は良い意味でより会社らしくなってきていると思います。具体的には、1on1ミーティング、エンジニア部門全体の月次ミーティング、製品開発のロードマップを企画検討するプロセス、レビューやQA等リリースに至るまでのプロセス、万が一障害や不具合が発生した時に迅速に復旧に導くためのワークフローなどをこれまで整備してきました。引き続きミッションやビジョン、カルチャーは大切にしています。責任感を持って高い目標に挑戦しながら、スピード感を持って新機能や新サービスを連続的にリリースできており、素晴らしいメンバーが集まっている会社になっているなと実感しています。

―― 普段の業務内容について教えてください

 

一般的に、CTOの役割としては多くの場合、3つに分類できると思っています。



① スペシャリストとして、高度なスキルが求められる製品開発を推進する

② 他社とのアライアンスを拡大し、協業によるプロダクト開発やビジネスチャンスを作る

③ 採用や評価制度、ルール整備などを通してエンジニアが働きやすい環境を整える

この3つのうち、私は①と③をだいたい50%ずつ担っています。②は代表の會田の得意分野なので任せています。③については、CTO経験があったり、組織マネジメントに精通したメンバーがたくさんいるので、協力しながら一緒に進めています。


そのため、①の技術面でのスペシャリストであることが、私の専門分野であり、エンジニアチームの最後の砦として必要なポジションだと認識しています。
お客様からの相談に対応したり、新しい機能開発を進める上で、日々様々な課題に直面しますが、チームメンバーだけでは解決が難しく、高度な技術力が必要な場面があります。このような場面で、迅速なトラブルシュートを行ったり、アイデアを出したり、アドバイスやシステムの実装を実際に行うことで、スムーズに次に進めることができるようにしています。
また、エンジニアチーム内でメンバーが足りないところに入ったり、急遽抜けてしまった穴を埋めたりと、ピンチヒッター的な役割も担います。いつ不測の事態が起こるかわからないため、チーム間での情報収集は積極的に行い、プロジェクトの内容や進捗状況などを把握し、遅延などが起こらないように準備しておくことも重要だと考えています。ただ、CTOとしてエンジニアチーム内だけを円滑に進められていれば良いわけではなく、会社全体の好循環を意識して、社内コミュニケーションの機会を積極的に作るようにしています。


つい先日も全社オフサイトがあり、全社メンバーと顔を合わせる機会がありましたし、リアルな場での懇親会も定期的に行っています。最近では部署を越えたオンラインでのコーヒーブレークミーティングをランダムにマッチングして自動的に設定するツールを開発しました。また、住んでいるエリアでコミュニティーを作っていたりもします。私自身も自宅のある横浜エリアのメンバーと飲み会を企画することもあります。組織拡大とともに、組織図のツリーの幅や深さが広がっても、距離を感じさせないような企画が大切だと考えています。

―― エンジニアチームはどのようなメンバーが活躍していますか

RevCommは、一般的なWebサービスやBtoB向けのSaaSと比較して、格段に高い技術力を求められます。お客様に高い価値を提供するために音声や通信、AI/ML等の最先端の技術を扱っている点に加え、お客様が毎日業務で活用し、企業の業績に直結する重要な役割を担うサービスを提供していることもあり、トラフィックや扱うデータボリュームが多く、ミッションクリティカルなシステムです。そのため、高い技術力や知識が必要なポジションとなり、自然と優秀なメンバーが揃っています。


また、RevCommのエンジニアメンバーは、お客様との距離が近い点も特徴だと思います。通常のエンジニアだと、お客様の声を直接聞く機会はあまり多くないと思います。しかし、RevCommではお客様からのお褒めの言葉や改善してほしい点などをいただいたらそのままSlackで共有できるチャンネルがあったり、お客様からの声を共有するミーティングが毎週開催されています。そこで、自分が開発に関わったサービスのフィードバックを確認することができるので、次の開発に活かすことができます。


さらに、セールスやカスタマーサクセスチームは、「MiiTel」や「MiiTel Meetings」を使って商談やミーティングをしているため、通話や会議のデータが残っています。エンジニアチームは、その履歴を確認し、お客様の要望がどのような文脈で話されているのか、本当の目的はなにか、目的のために次にできることはなにかなどを自身で考えることが可能な環境が整っています。


そのため、本質的な課題やニーズの背景を深く理解でき、プロジェクトがスムーズに進むことはもちろん、営業担当者に「この目的ならこういう機能を追加提案することができるよ」と先回りして提案することができます。実際にお客様からの満足度が向上するポイントの一つになっているので、このように自分から情報にアクセスできることもRevCommならではなのかなと思います。

―― 2018年に入社してからこれまで、RevCommで働き続ける理由を教えてください

 

前職でも音声やインフラ、Salesforce開発、データを活用したWebサービスの企画からリリース・保守運用までの経験があり、自身の実力を活かしながらビジネスに貢献できると思えるからです。さらに現在推進しているグローバル展開についても、私のやりたいことでもありますし、得意なことでもあるというのが働き続ける理由です。


私は、日本製のSaaS製品がもっと海外で使われてほしいと思っています。日本製のSaaS製品は、日本独自の習慣や法律に対応しているから、国内では広く活用されるものの、海外には展開しにくいことが多いと感じています。その点、RevCommの製品は、その国の言語や通信方式に対応できれば、どんな国でも展開することができます。


現在、インドネシアでビジネスを展開していますが非常に面白いです。昨年現地に視察に行って、お客様とも直接話して、現地で使いやすくするためには、どんな機能が必要なのかをヒアリングしました。日本では思いつかないような要望が寄せられるなど、刺激的でした。文化や商習慣を知り、世界中のお客様にとって扱いやすいサービスにすることが大切なポイントだと思っています。インドネシアの現地法人も設立し、お客様も増えてきており、更に伸ばしていきたいと考えています。

―― 目指すエンジニア組織とは

組織成長のために、優秀なメンバーが参画できるよう取り組んでいます。少数精鋭で、1人あたりの売上が高い会社にしていきたいです。採用は、これまで転職サイトでのスカウトが中心でしたが、現在は優秀なエンジニアを採用するために、2年ほど前からテックブログを書いたり、業務の中で得た技術を各種イベントで発表するなど、技術力の高い会社であることを認知拡大する施策に取り組んでいます。イベントでの登壇は、登壇者本人の人事評価にプラスになるので意欲的に参加するメンバーも増えています。技術力の高い企業と認知されることで、そこで働き、自分の専門性を活かしてビジネスや社会に貢献したい、エンジニアとしてもビジネスパーソンとしても高みを目指すエンジニアを増やしていきたいです。実際に、優秀なメンバーが集まることで、メンバーに仕事を任せることができるようになり、私自身の業務に集中することができるようになってきています。そういった好循環が会社全体にも広がり、会社の成長に繋がっていると実感しています。

―― RevCommの今後は?

会社としては、優秀なメンバーと一緒に切磋琢磨したいと話しましたが、プラスαの取り組みとして、外国籍のメンバーも積極的に採用しています。これからビジネスを拡大していくためには、多様性も必要です。グローバルレベルで通用する高い技術力を持ち、英語でのコミュニケーションが可能であれば、日本語を母語としない方も採用しています。また、RevCommはメンバーの成長スピードが速いこともあり、リーダーやマネージャーなどの経験がないメンバーもチームを率いる役割を任されることがあります。私自身も早い段階からそういったマネジメント経験をすることで、1人でできること以上の成果を出せると実感してきたので、経験を積んでプロジェクトを指揮できるメンバーが増えるよう成長をサポートしていきたいです。これから確実にお客様は増えていきます。現状「MiiTel」の主なお客様はインサイドセールスやカスタマーサポートですが、大規模なコールセンターでの利用、海外のお客様の利用も増えていきます。さらに、自治体や大企業、金融機関などでの利用も広がっていくと想定しています。

インターネットを使ったIP電話の市場全体も広げていきたいと考えています。10年前であればサーバーを用意するとしたら物理的なサーバーを購入していましたが、現在はパブリッククラウド上のサーバーを借りて使うのが一般的ですよね。それと同じように、会社で電話が必要になったときに現地で設備工事や配線工事をするのではなく「MiiTel」にオンラインでサインアップするだけで5分後には使えるようになる、それを当たり前にしたいですね。さらに製品も増えています。2023年7月に記者発表を行った「MiiTel RecPod(α版)」により、これまでは、電話による通話とオンラインミーティングが対象でしたが、対面での会議や商談といった幅広いビジネスシーンで活用できるようになります。

―― どんなエンジニアと働きたいですか?

RevCommはこれまでお話しした通り、非常に高いレベルのエンジニアが多数在籍しています。サーバーサイド、フロントエンド、モバイルアプリケーション、インフラやネットワーク、デザイナー、リサーチエンジニアとこれだけすべて揃っているというのは、他にあまりないと思います。メンバー同士が互いに尊重し、相乗効果で技術レベルが向上していくことができる環境なので、一緒に成長できる人に来ていただきたいです。


組織としては、日々働きやすい環境を整えるために改善をしています。自由に働ける環境ではありつつ、ルールがあったほうが効率的であれば設け、そのルールが形骸化したり、組織のステージや求められている状況にそぐわなくなったら状況に合わせて修正、廃止したりしています。


働きやすい環境は、常に変化していくものでもあると思うので、メンバーの増加や、会社の規模拡大に合わせて一緒に考えていきたいです。RevCommは、エンジニアにとって働きやすく成果を上げる組織づくりを目指し、世界中の様々なコミュニケーションの再発明を通して人が人を想う社会の実現に向けて、日々製品開発を推進しています。このような、より良い社会を一緒に創っていきたいと考えているメンバーと一緒に働きたいですね。

音声通信サーバエンジニア

オープンソースや自社独自開発を組み合わせてパブリッククラウド上に構築したPBXやCTIの開発およびテストを行います。安定的に運用する仕組みや実装、収益性を高める施策など、お客様からの通信に関する高度な問い合わせ対応なども担うことがあります。

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